第84回定期演奏会の紹介         本番(1日目)の様子リハーサル(1日目)の様子リハーサル・打ち上げ(2日目)の様子

子どもも大人も みんなで育つ
子育ては一人じゃない
勇気を出して 顔をあげて
おもいあって いのち信じて
いのちのうたを うたいつづけよう

演奏日時 2019年28日(土)午後6時半開演 開場は6時  29日(日)午後2時開演 開場は1時半
演奏会場 いずみホール
指   揮 守屋博之(名誉指揮者)/山本恵造
ピ ア ノ 門万沙子/石田瑞枝/山下和子(28日)・多久潤子(29日)
器楽伴奏 藤岡靖博(ベース)/小川悟史(ドラムス)
出   演 関西合唱団関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/関西合唱団60周年記念合唱団/関西合唱団青年部Peace&Amuse/レガーテ/こども・いのち輝け!合唱団/プチミュー合唱団/ともにうたう青年/大阪朝鮮高級学校声楽部/相川保育園
スタッフ 和田みや子(司会)/森昭夫(舞台監督)
チケット A席 3,000円、B席 2,500円 全席前売り指定
高校生以下、障害者と介護者(1名)の方は全席500円引きです。

演 奏 曲  第1部 <オープニング>

SIYAHAMBA            (南アフリカ民謡 Donald Moore 編曲)
What a Wonderful World     (George Weiss & Bob Thiele 詞・曲
                    Jeremy Birchall and Christopher Hussey 編曲
                    関西合唱団&関西合唱団青年部Peace&Amuse 日本語詞)
Swing'n with the Saints     (Traditional Mark Hayes 編曲)

   【関西合唱団/関西合唱団青年部Peace&Amuse/山本恵造(指揮)/門万沙子(ピアノ)】
ときじくのかぐの木の実     (石黒真知子 詞 武義和 曲)
私たちの季節           (石黒真知子 詞 武義和 曲)

   【関西合唱団60周年記念合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】
日本国憲法第九条        (外山雄三 曲)
木の実               (茨木のり子 詩 外山雄三 曲)
生きる                (角田栄一 詞 新実徳英 曲)

   【関西合唱団/山本恵造(指揮)/門万沙子(ピアノ)】

      第2部 さとうきび畑            (寺嶋尚彦 詞・曲 信長貴富 編曲)
地上の星             (中島みゆき 詞・曲 小林康浩 編曲)
世界に一つだけの花      (槙原敬之 詞・曲 金井信 編曲)

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)
     /小川悟史(ドラムス) /藤岡靖博(ベース)】
Jupiter              (吉元由美 詞 G.Holst 曲 山下和子 編曲)
〜今宵あなたと〜Dance MUsic メドレーより(金井信 編曲)
 小雨降る径          (きたひろし 詞 Henri Himmel 曲)
 踊り明かそう          (A.J.Lemer 詞 F.Loewe 曲 岩谷時子 訳詞)

    【レガーテ/山本恵造(指揮)/山下和子(28日)・多久潤子(29日)(ピアノ)
     /小川悟史(ドラムス) /藤岡靖博(ベース)】
こどもと大人による合唱組曲「そだちあういのち」(上田假奈代 詞 安広真理 曲)

 ナレーション、
 第1章 なにもかものはじまり−誕生の日に−
 第3章 希望保育園
 第5章 孤独のちから−幼いふたり−
 第6章 どんなときも
 第7章 みんなの笑顔で
 第8章 いっぱい聞きたい 言いたい
 第9章 いのちのうた

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/関西合唱団青年部Peace&Amuse/
     こども・いのち輝け!合唱団/プチミュー合唱団/山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)】


We Are The World      (Michael Jackson and Lionel Richie 詞・曲 Roger Emerson 編曲
                  関西合唱団&関西合唱団青年部Peace&Amuse 日本語詞)
みんなのうた         (原田義雄 詞・曲 青山義久 編曲)
    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/関西合唱団青年部Peace&Amuse
     /ともに歌う青年/大阪朝鮮高級学校声楽部/相川保育園/
     山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)/小川悟史(ドラムス)/藤岡靖博(ベース)】

チラシ (表)

チラシ (裏)

ごあいさつ

(プログラムより)
 本日は、関西合唱団第84回定期演奏会にようこそお越しくださいました。厚くお礼申し上げます。
 私たちは、相次ぐ虐待事件で幼い子どものいのちが失われるなかで、2012年に初演しました子どもと大人による合唱組曲「そだちあういのち」を抜粋で再演することにいたしました。再演にあたり、ジャーナリストの杉山春さんの講演をお聴きし、虐待をした父母がそこに至る過程や成育歴、さらには貧困など社会が孕む問題まで、様々なことを学び、この組曲の意味を再認識することができました。本日の演奏はもちろん、地域でこの歌を届けていきたいと思っております。また、7月に広島合唱団のコンサートで、昨年初演しました合唱組曲「一滴のうた」を合同演奏させていただき、平和のうたを歌うことの意味について広島の地で深く考える機会となりました。そんな想いを精一杯込めて歌います。
 本日の演奏会では、「そだちあういのち」を、こども・いのち輝け!合唱団およびプチミュー合唱団、青年とともに歌うステージを、相川保育園および朝鮮高級学校声楽部の皆さんとともに歌います。また、ともに歌う団員や青年、レガーテ、守屋博之さん指揮の関西合唱団60周年記念合唱団に出演いただきます。当団青年部Peace&Amuseが振付や日本語詞などで頑張ってくれます。
 改めまして、本日お越しくださいました皆さまを始め、ご支援、ご協力いただいている多くの皆さまに心より感謝いたます。今後とも温かいご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 どうぞごゆっくりとお楽しみください。
【関西合唱団 団長 山本 則幸】

メッセージ

(プログラムより)
 定期演奏会の開催おめでとうございます。
 教育・保育の無償化が10月からスタートしますが、0歳〜2歳は対象からはずされていること、劣悪な環境の認可外保育施設も対象になっていること、保育の一環である給食費が実費徴収になり、食べることが自己責任になるなど問題の多い「無償化」です。このままではさらに自己責任論と規制緩和がすすむと予想されますが、保育関係者は子どもたちの命と育ちを守るため様々な運動をしています。関西合唱団のみなさんは歌で私たちの願いや思いを心の中に届け広げてくれる活動をされていて、とても励まされています。特に維新政治の大阪で疲弊しそうな時、心を豊かなするみなさんの歌声が染み入ります。これからも末永く活動されることを心から応援しています。
【大阪保育運動連絡会 芳村慶子】

プログラムノート

(プログラムより)
SIYAHAMBA
 南アフリカ発祥の合唱曲。元は南アフリカ共和国のズールー語(Zulu)で歌われ、賛美歌としても親しまれている。曲名は「我らは歩みゆく」といった意味。
What a Wonderful World(1967)
 ベトナム戦争が激化した時代にルイ・アームストロング(サッチモ)が平和な世界を夢見て歌った楽曲。1970年の第2回目の録音には、次の語りが入っている。「俺にはなあ、世界はそんなに悪くはないように思えてならないんだ そう思って行動すればね もっと俺達が愛し合えば、世界はきっと良くなるさ」
Swingin' With the Saints
 有名な黒人霊歌「Swing Low,Sweet Chariot」(ゆるやかに揺れよ、いとしの戦車)とディキシーランドジャズ「When The Saints Go Marching in」(聖者の行進)を組み合わせている。旧約聖書の一節を取り出し悲惨な奴隷状態から自由への憧れを歌った前曲と「死ぬことで初めて自由になれる」と明るく歌う後曲とが絶妙にアレンジされている。


ときじくのかぐの木の実(2018)
 曲の前半は「天皇が家臣に不老不死の実・ときじくのかぐの木の実を取りに行かせた。10年かけ探し当て帰ってきたものの天皇はもう死んでいた」という古事記の話、後半は、日露戦争のころの農村で、いろり端を囲んで、「もし、そんな木の実があるのなら戦死した兄ちゃんに食わせてやりたかった」と、おばあちゃんが孫に語る、という異色の反戦平和の作品。
私たちの季節(2018)
 作詞者は、うたごえのみんなや、一生懸命生きている人たちへの応援歌だといっている。歌は「私たちの季節に乾杯!」と締めくくられる。


日本国憲法第9条、木の実(1983)
 混声合唱のための組曲「そして一輪の花のほかは… −あたらしい憲法のはなし−」の中の2曲。「木の実」について、茨木のり子は、この詩を書き始めて3年たっても、「(フィリピンのジャングルで見つかった頭蓋骨を生前)やさしく引き寄せたのはどんな女 もし、それが わたしだったら…」に続く一行を遂に書ききれなかったと述べている。
生きる(2015)
 レガーテの委嘱による新実徳英の作品。多様な生き方が認められることを願い、「生きること」そのものを阻むものを拒否する生き方を選びとりたいという作者の熱い想いが、ヘテロフォニーなど様々な音楽書法を駆使して表現されている。


さとうきび畑(1967)
 1964年、アメリカの統治下にある沖縄を初めて訪れた作者が、摩文仁の丘一帯に広がる見渡すかぎりのサトウキビ畑で、「すべてがモノクロームと化し、私は立ちすくんだ。轟然と吹き抜ける風の音だけが耳を圧倒し、その中に戦没者たちの怒号と嗚咽を私は確かに聴いた。」衝撃の体験をもとに書き上げた楽曲。自分の感じた思いを表すために「ざわわざわわ」という風の音を66回繰り返している。信長貴富の編曲は、平和への願いと怒りが、さらに祈りと鎮魂へと昇華されている。
地上の星(2000)
 NHK総合テレビ『プロジェクトX?挑戦者たち?』の主題歌。誰からも振り向かれず光が当たらないところで生きている無名の人々の輝きが力強く骨太に歌われる。
世界にひとつだけの花(2003)
 SMAPが歌ったヒット曲。槇原は仏教の教えや『星の王子さま』のバラの話をもとにこの曲を書き上げたという。


Jupiter
 イギリスの作曲家グスターヴ・ホルストの管弦楽組曲「惑星」の第4曲「木星−快楽の神」の主題の一つをモチーフにして日本語詞をつけ、2003年平原綾香が歌いヒットした。
〜今宵あなたと〜 Dance Musicメドレーより
小雨降る径(1935頃)
 ドイツ人のヘンリー・ヒンメルの作曲したコンチネンタルタンゴで、後にフランス語の歌詞がつけられた。シャンソンとしても多くの歌手が歌い、日本でもヒットした。
踊り明かそう(1956)
 ブロードウェイで初演されて以来ミュージカルの傑作と称えられた名作「マイ・フェア・レディ」の中の代表曲。何カ月もの猛特訓の末に、やっとの思いで美しい発音ができたイライザが、その喜びを歌い上げるシーンで歌われる。


子どもと大人でうたう合唱組曲「そだちあういのち」(2012)
 この合唱組曲は、2010年に大阪市西区のワンルームマンションで起きた「2幼児放置死事件」をきっかけに、安心して子育てができる社会を願って作られ、2012年の第77回定期演奏会で初演された。歌詞は、子育て中の母親、保育士、児童相談所職員、保健師、地域の人たちや学童保育の子どもに聞き取り取材を行い、親も子どもも集団の中で育ちあうこと、地域のつながりの中で子育てをすることの大切さ、そして子育ての素晴らしさや子どもの未来をみんなで明るく、温かく歌われる。
 虐待は、一部の特別な親の問題ではなく、孤立した環境や経済的困窮などによって誰にでも起きる可能性があること、そうした環境に親を追い込む社会の問題であるととらえる視点を持ちながら、子育てを一人で背負い込まないような支援や地域のつながりの大切さが求められている。子どものいのちが大切にされることを願ってこの組曲を歌いつづけていきたい。


We Are the World(1985)
 アフリカの飢餓と貧困を解消する目的で作られたキャンペーンソング。アメリカのみならず当時の世界のポップス界を代表する45人が「USAフォー・アフリカ」として集結して一夜のレーコーディングで完成させた。世界で頻発するテロや内戦、貧困、難民などの問題に無関心ではいられない心からの叫びを歌いたい。